議員提出議案第5号 学費引き下げと給付制奨学金の導入を求める意見書について
議決日:平成26年9月19日
議決結果:原案可決(全員一致)
採決状況:全員一致
地方自治法第99条の規定により、内閣総理大臣及び関係大臣等に対し意見書を別記のとおり提出する。
平成26年9月19日提出
提出者 入間市議会議員 吉澤かつら
賛成者 〃 安道佳子
〃 〃 向口文恵
〃 〃 松本義明
〃 〃 関谷真奈美
〃 〃 紺野博哉
〃 〃 小島清人
〃 〃 近藤常雄
学費引き下げと給付制奨学金の導入を求める意見書
2012年度の日本の子どもの貧困率は16.3%(厚生労働省発表)と過去最高を更新し、子どもの貧困は社会問題となっている。
こうしたなかで、高等教育の学費が子どもや若者、その保護者に大きな負担となっている。2012年度の私立大学の平均授業料は平均86万円、入学金などを含む初年度納付金は約131万円、国立大学の初年度納付金も約81万円と高学費の実態となっている。
奨学金を借りている大学生(昼間部)は、今では学生の半数となり、大学の学部卒で300万円、大学院の博士課程まで進むと1000万円もの借金となる。さらに、厳しい経済状況と不安定雇用の増大のなかで奨学金の返済が困難となり、若者を追い込む事態となっている。
日本は2012年に高校・大学の段階的な学費無償化を定めた国際人権規約の批准留保を撤回した。学費引き下げは国際的な公約となっている。経済協力開発機構(OECD)加盟34カ国中、17カ国は大学授業料を無償化し、給付制奨学金導入は32カ国まで広がっている。どちらもないのは、日本だけであり、学費無償化と給付制奨学金導入は世界の流れとなっている。
よって入間市議会は、学ぶ権利を保障し、経済的な理由で若者が進学をあきらめることがないよう下記のことを要請する。
記
1、 高等教育の学費を段階的に引き下げること
2、 給付制奨学金を導入すること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成26年9月19日
埼玉県入間市議会