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請願 審査結果一覧表

詳細情報

議案名

請願第7号 介護保険の緊急改善措置を求める請願

受理日

受理日:平成11年11月29日

付託委員会

付託委員会:厚生常任委員会

本会議議決結果

議決日:平成11年12月22日
議決結果:不採択(賛成少数)
採決状況:賛成少数

紹介議員

金子健一
石田芳夫
対馬ヨシ江

内容

〔要  旨〕
 介護保険の実施が来年4月に予定され、本年10月からは、申請の受付と認定が始まりました。ところが、実施を目前にした今、国民の中には大きな不安が広がっています。
 第一に、月額で3000円程度といわれる保険料について、現下の深刻な不況のもとでの負担増であり、とりわけ低所得者に大変な負担を強いることへの不安です。1号被保険者にとっては、高齢期の生活不安に加えて新たな保険料負担であり、実際に介護が必要になったときには1割もの利用料負担が求められ、二重、三重の負担増には耐えられないとの声が広がっています。2号被保険者についても、事業主負担や国庫負担があるとはいえ、現在の状況のもとでの「医療保険料の値上げ」は国民的な理解を得られる状況にはなっていません。
 第二に、ホームヘルパーの確保や施設整備の遅れは深刻な状況であり、全国各地で必要なサービスが受けられないという事態が予測されます。新たな負担増に対する不安感の上に、サービスの絶対量が不足した状態で保険料の徴収が始まれば、大きな混乱がさけられないでしょう。
 第三に、これまで介護サービスを受けていたのに「要介護認定」によって介護給付の対象から外されることをはじめ、介護保険の実施によって従来よりもサービス水準が低下する場合があることが指摘されています。
 そのため、実施主体の市町村では、地域住民の要望に応えて、一般財源による事業実施をはじめ、サービス水準の確保の為に制度を補完するための努力が重ねられていますが、制度の枠組み上の制約や財源上の困難についても改善がどうしても必要になっています。
 全国市長会、町村会も「解決すべき問題が山積しており、現状のまま推移すれば平成12年の同法施行において、国民の間に大きな不満が噴出することが予想されます」として、政府に対し制度改善の要望を重ねて行っています。
 ついては、地域住民の不安の解消と円滑な介護保険事業の実施のために、国によって必要な措置が講じられるよう、地方自治法第99条第2項により、関係機関に意見書を提出されるよう請願いたします。

〔請願項目〕
1 政府は緊急に、ホームヘルパー等の人材の確保・増員および、すくなくとも現在の特別養護老人ホームの待機者を解消することをはじめ必要なだけの施設の確保をはかり、抜本的にサービス提供の体制を整備・拡充すること。
2 政府は緊急に、介護保険および高齢者福祉にかかる国庫負担金を増やし、保険料利用料の減免や認定にかかわる制度改善および高齢者福祉制度の拡充を行い、市町村の事業に対する支援を抜本的に強化すること。
3 必要なサービスを保障できるようにするため、制度実施までにサービス体制の確保と制度の改善に必要な措置を行うこと。やむを得ない場合は保険料の徴収を延期し、その間は、国と自治体の責任でサービスを提供して、現在の福祉水準を引き下げない措置をとること。

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