請願第1号 発達支援事業「元気キッズ」の運営に関する請願
受理日:平成19年5月24日
付託委員会:福祉教育常任委員会
議決日:平成19年6月20日
議決結果:採択
採決状況:全員一致
山下修子
金子健一
宮岡治郎
金澤秀信
野口哲次
齋藤國男
田中智義
金子俊雄
〔請願趣旨〕
発達支援事業「元気キッズ」は健康福祉センターに設置され、満1歳から就学前までの障害のあるまたは発達に遅れがある子どもとその保護者に対して、発達に関する指導、訓練、相談などを実施している母子通園施設です。「障害児」という制度の枠にとらわれず広く受け入れ、必要な支援を行なっています。
子どもは遊びを通して発達・成長をします。「元気キッズ」では、充実した施設・スタッフ・環境のなかで、子どもたちは心も身体も思いっきり開放して遊んでいます。
一方、保護者に対しては、心理・言語・機能訓練などの専門スタッフによる療育相談が充実しています。また同じ悩みを持った親同士がさまざまな悩みを話し合い、情報を交換するなかで、先輩ママがアドバイザーとなり、育児書や専門書では読み聞くことのできない貴重な経験の交流も行われています。
通園をはじめたばかりの頃は、我が子の育て方やかかわり方を考えて受け入れようと、家族・きょうだいのことは後回しにして夢中で通いますが、子どもの発達・成長とともに、親はさまざまなことを受容し、育児や療育面で余裕ができると同時に、子どもの発達・成長にともなって病気や障害も次第に落ち着いてきます。現状を受け止められるようになると、「親と家族だけの社会から離れた集団生活を体験させたい」、「親以外の大人や社会とかかわり身をおくことでさらなる発達・成長や社会性を身につけさせてあげたい」という思いが生まれるのです。
「元気キッズ」では集団生活の必要となる年齢に達した子どものうち、保育所や幼稚園に受け入れ可能な児童は親もとを離れた集団生活を経験しています。しかし痰の吸引や経管栄養などの医療的ケア、あるいは身体介護などが必要な子どもには選択肢が限られ、母子通園が現状です。発達段階・成長に応じた体系的カリキュラムを組み必要な人材を確保し連携を図れば、母子分離も可能と考えます。
また、「元気キッズ」は健康福祉センターに設置されていることもありここで得られる障害児の福祉サービスに関する情報は限られており、親自身が母子通園をしながら情報収集しているのが現実です。通院や訓練、医療的ケアや身体介護などがあるなかで、また、長期にわたる母子通園のなかで、情報収集や福祉サービス利用の相談に別途出向く負担は、大きなものがあります。
そこで「元気キッズ」の運営に関して以下の2点を請願いたします。
1.「元気キッズ」は痰の吸引や経管栄養などの医療的ケア、あるいは身体介護などが必要な子どもたちはさまざまなリスクがあり、安全面を考慮すると母子通園が妥当と考えられているようですが、母子分離の機会を「元気キッズ」の運営の枠組みのなかで実現してください。
2.親子支援課と障害福祉課が有機的な連携を図り、「元気キッズ」を利用しながら必要な支援が行き届くような体制を実現してください。
以上